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【新エネルギー】

中国の再生可能エネルギーは未だ所期の目標に達せず (12/01/31)
2012/2/2
中国【新エネルギー】

 2011年は第12次5ヵ年規画の最初の年であったが、年間発電量に占める水力発電、原子力発電、風力発電やソーラーなど非化石エネルギーの比率は依然として低く、とりわけシェアの最も大きい水力発電と原子力発電の比率は目標との格差が比較的大きい。中国電力企業聯合会の発表したデータによると、2011年の6,000kW以上の発電所の年間平均利用時間数は4,731時間で、前年より81時間増加したが、水力発電、原子力発電、風力発電の平均利用時間数は下がり、風力発電は前年比144時間減の1,903時間に止まった。

 中投顧問公司のエネルギー産業研究員である任浩寧氏によると。2011年の新エネルギー発展が所期の目標に達しなかったことは、マクロ経済発展の減速と極めて大きな関係がある。この1年、世界金融危機は依然として各国に影を差しており、欧州債務危機はEU諸国を嵐に巻き込んだ。中国の経済発展も小さからぬ圧力に直面し、マクロ経済の発展の頓挫により、新エネルギー産業も頓挫することになった。また、日本の福島原発事故の影響で中国の原子力発電事業の許認可が停止され、中国の原子力発電産業が受けた挫折が深刻なものになった。この1年、EU各国は太陽光発電への補助金を大幅に削減し、欧州市場への依存が深刻であった中国の太陽光発電企業は大きな損失を被った。この1年、風力発電機の生産能力過剰が深刻化し、風力発電企業は耐え難い苦境に陥った。総じて言えば、新エネルギー企業の生存能力は2011年において深刻な試練にさらされた。

 中投顧問公司の張硯霖研究総監の指摘によると、エネルギー消費総量に占める再生可能エネルギーの比率は2011年も依然として低いが、特に水力発電と原子力発電は所期の目標からはるかに遅れを取っている。新エネルギーの比率を高めることは一朝一夕に行くものではなく、新エネルギー発展の道が重く遠いことは否定できない事実である。

 中投顧問公司が発表した《2011〜2015年中国新エネルギー産業投資分析及び見通し予測報告》が示しているように、中国は2020年には一次エネルギー消費に占める非化石エネルギーの比率を15%に高めるよう努力することになる。一方、第12次5ヵ年規画綱要は、2015年には非化石エネルギーの比率を11.4%にするよう努力するとしている。この目標を達成するためには、新エネルギーの発展に力を入れることが急務である。

 (慧聡化工網 1月31日)