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【電力】

国家電網公司社長「特高圧プロジェクトにより大陸横断送電ルートを構築」(12/08/31)
2012/9/6
中国【電力】

 8月26日、CIGRE(国際大電力システム会議)パリ大会において、国家電網公司の劉振亜総経理(社長)は、大陸横断特高圧の建設と大陸横断送電ルートの構築、世界のエネルギーの最適化配置について構想を述べた。劉振亜総経理は次のように提唱した。

 先進的な特高圧交流・直流送電技術を活用し大規模な大陸横断送電ルートを構築して大陸に跨る電力市場を形成することは、世界のエネルギーの最適化配置を促進し、エネルギーセキュリティを確保し、世界のエネルギーの持続可能な発展を実現する上で重要な戦略オプションになる。特高圧の直接送電と中継伝送の2種類の方式によって、中国新疆、カザフスタン、ロシアのシベリア等のクリーン・エネルギーを欧州の需要地に長距離輸送すれば、欧州のエネルギー供給と電力確保の問題を有効に解決し、エネルギー構造を最適化し、低炭素開発を促進することが出来る。特高圧によって電力を欧州のスーパーグリッドに送り、さらにスーパーグリッドによって欧州諸国に配置することも出来る。

 大陸横断送電線の年間送電量は約660億kWhになる。まず新エネルギーと在来型エネルギーを一括時輸送し、その後、新エネルギーの効率向上や新素材、蓄エネルギー等の技術的ブレークスルーに伴って、中央アジア、中東、北アフリカ等の新エネルギーを欧州へ大規模に輸送することが出来るようになる。同時に、特高圧技術はアジア、米州、欧州、アフリカ等の大陸内及び大陸間におけるエネルギー資源の最適化配置に応用することも可能である。大陸間大型送電ルートの建設は、技術的可能性、安全性、信頼性に優れ、経済成長を牽引し、省エネ・排出削減を促進し、エネルギーの相互融通を実現するなど、経済・社会・環境収益の全面的な上昇を実現する。

 劉振亜総経理の発言は参会者からの強い反応と熱烈な討議を喚起した。参会者は国家電網公司の特高圧とスマートグリッドの建設成果を賞賛し、今回の大会における劉振亜総経理の発言は特高圧送電技術の世界的な普及を促進する上で重要な作用を発揮したとの認識で一致した。

 (中国電力報 8月31日)