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《石炭火力発電省エネ排出削減グレードアップ改修行動計画》が公布 2020年には石炭消費の比率を62%に抑制 (14/09/19)
2014/9/26
中国【電力】

 国家発展改革委員会、環境保護部及び国家能源局は、石炭火力発電のクリーンな開発レベルを高めるため、《石炭火力発電省エネ・排出削減・グレードアップ並びに改修行動計画(2014〜2020年)》を公布した。より一層厳正なエネルギー効率標準と環境保護標準の執行を前提に、2020年には一次エネルギー消費に占める石炭の比率を62%以内に抑えるとともに、石炭消費に占める発電用石炭の比率を60%以上に高める。

 同計画は次のような措置を打ち出している。

 ・石炭火力発電のグレードアップと改修を加速し、発電用石炭消費、汚染物排出、エネルギー消費に占める石炭の比率を引き下げるとともに、安全運転レベル、技術装備レベル、石炭消費に占める発電用の比率を高める。

 ・現役石炭火力発電設備の改修を進め、2020年には改修後の発電用石炭消費を310g/kWh以下にする。うち60万kW以上の設備(空冷設備を除く)については300g/kWh以下にする。東部地区の30万kW以上の公共石炭火力発電設備、10万kW以上の自家発電設備及びそれ以外の条件を有する石炭火力発電設備については、改修後の大気汚染物排出濃度がガスタービン発電設備の排出制限値を満たすようにする。

 ・新規設備の建設に対する規制を強化し、エネルギー効率基準を引き上げるとともに、大気汚染物の排出を厳重に規制する。石炭火力発電設備の新規建設に当たっては先進的高効率脱硫、脱硝及び除塵施設の建設を義務付け、排煙バイパスの設置を禁止する。

 ・厳正なエネルギー効率基準及び環境保護基準に基づいて石炭火力発電事業の新規建設を部署する。北京・天津・河北地区、長江デルタ、珠江デルタ等の地域は石炭火力発電自家発電所の付設を禁止する。コージェネレーション以外の新規石炭火力発電事業の許認可も禁止する。同時にコージェネレーションを積極的に開発し、2020年には石炭火力発電設備の総容量に占めるコージェネレーション設備の比率を28%にする。

 ・2020年までに老朽火力発電設備を1,000万kW以上撤去する。総合省エネ改修を実施し、2015年までに1.5億kWの設備の改修を完了する。第13次5ヵ年規画期には3.5億kWの改修を完了する。

 ・硫黄分と灰分の低い高品質炭を採用するよう奨励し、硫黄分と灰分の高い石炭の採掘や異なる地域での利用を制限する。低品質の輸入炭を発電に利用することは禁止する。一方、大気汚染物排出濃度がガスタービン設備の排出制限値をほぼ満たしている石炭火力発電設備については、一定期間内は発電利用時間数を増やすことを認める。

 ・石炭火力発電の省エネ・排出削減と新規事業の建設をリンクさせ、先進レベルのエネルギー効率と環境保護指標に達する新規石炭火力発電事業を各省・自治区・直轄市の年度火力発電建設計画に優先的に盛り込む。

 (新華網 9月19日)