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【省エネ・環境】

神華集団が石炭液化CCS技術でブレークスルー (14/09/22)
2014/9/26
中国【省エネ・環境】

 神華集団は年産30万トンの石炭液化事業の高濃度CO2回収及び地質貯留技術(CCS)開発及び実証事業の審査会議を開いた。同会議に出席した専門家は、同事業は中国初のCCS実証事業になり、複数のキーテクノロジーにおいて重大な打開を遂げたとの評価で一致した。

 神華集団の請け負ったCCS実証事業は2011年度国家科技支柱計画事業であり、高濃度CO2回収技術の研究、CO2の輸送と塩水地層大規模貯留技術の研究、高濃度CO2回収及び地質貯留技術のインテグレーション並びに実証事業等の課題を包摂する。

 今回の会議には国家第12次5ヵ年規画気候変動対応科学技術事業群諮問専門家グループが参加し、神華集団の事業は5項目の技術でブレークスルーを遂げたとの認識で一致した。第1に、世界的にも初めて石炭化学工業と組み合わせた高濃度CO2回収と深部塩水層貯留の全工程で工業化技術の実証を実現した。第2に、低孔隙度、低浸透性塩水層のCO2地質貯留技術を探究し、フラクチャリング浸透増進を初めて塩水層の貯留に導入した。第3に、多層の層別圧入、多層総合圧入、層別監視圧入技術プランを独創的に実施して、中国がCCSの大規模化、工業化を進める上で最良の圧入方法を探究した。第4に、破砕媒体における移動と拡散の模擬技術や多層総合圧入におけるCO2の移動と拡散の模擬技術を採用した。第5に、産学研の一体化に成功するとともに、複数の学科、分野、業界に跨る管理を進め、CCSの産業化開発管理モデルでノウハウを蓄積した。

 (中国化工報 9月22日)