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アジア
【石炭】

インドネシア炭の輸出大幅減の一方で国内市場が拡大 (15/11/17)
2015/11/17
アジア【石炭】

 今年1〜9月に価格下落の影響でインドネシア炭は輸出量が大幅に減少したが、その一方で国内市場への依存を強めている。

 インドネシアエネルギー鉱産資源省石炭資源総局の統計によると、インドネシアの今年1〜9月の石炭生産量は3.08億トンになり、昨年同期の3.6億トンに比べ14%減少した。また、アダニ石炭資源総局長によると、インドネシアの今年の石炭輸出量は2.35億トンに達し、昨年1〜9月の2.93億トンに比べ20%減少した。

 一方、今年1〜9月のインドネシア国内市場の石炭販売量は6,700万トンに達し、昨年同期の6,100万トンに比べ約9%増加した。

 世界石炭協会(WCA)のBenjamin最高執行責任者は、世界のエネルギー需要の増加は今後も続き、2040年までに多数の石炭火力発電所が建設されると指摘する。

 石炭市場には依然ポテンシャルがあり、今後価格が反発するだろう。

 中国の石炭需要は減退する公算であるが、インドネシアの需要が石炭価格を押し上げる重要なファクターになる可能性もある。なぜならインドネシアは発電設備の増加に力に入れているからである。

 「中国のエネルギー構造の中で石炭の比率は減少することになる。天然ガス、再生可能エネルギーや原子力発電が取って代わるからだ。一方、インドネシアでは発電量の増加により石炭需要が大幅に増加する。インドネシアは今後ますます多くの石炭を輸出ではなく国内市場に充てることになる」とBenjamin氏は言う。

 インドネシア政府は石炭企業に対して国内市場で石炭販売を増やすよう奨励している。インドネシアの電力調達計画が拡大すると石炭需要が増加することは確実である。インドネシアの電力調達計画の中で非化石エネルギーは一部分に過ぎず、石炭火力発電が依然として主導的地位を占める。

 (中国煤炭網 11月17日)