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【石油・天然ガス】

中国2018年エネルギー工作指導意見が通達 石油ガス改革を加速せよ (18/03/08)
2018/3/8
中国【石油・天然ガス】

 3月7日、国家能源局は《2018年エネルギー工作指導意見》を通達した。指導意見は次のように目標、任務、政策、指針を提示している。

 【2018年のエネルギー目標】
・2018年の全国エネルギー消費総量を45.5億tce(標準炭換算トン)前後に抑える。非化石エネルギー消費の割合を14.3%前後に、天然ガス消費の割合を7.5%前後に高め、石炭消費の割合を59%前後に引き下げる。
・2018年の全国エネルギー総生産量を36.6億tce前後とする。石炭生産量を37億トン前後、原油生産量を1.9億トン前後、天然ガス生産量を1,600億m3前後とする。

 【天然ガス利用の推進】
・天然ガス生産・供給・備蓄・販売体系の確立を推進する。
・国内の天然ガス確認埋蔵量と生産量を増やし、天然ガスインフラの相互連系と融通を全力で推進し、天然ガス備蓄及びピーク調整システムを完備する。
・天然ガス分散型エネルギーと天然ガスピーク調整発電所の秩序立った発展を進める。
・北京・天津・河北及び周辺地区、長江デルタ地区、珠江デルタ地区、東北地区に重点を置いて、「以気定改」(天然ガス供給能力に基づき改造を進めること)を原則として「煤改気」プロジェクト(石炭焚きボイラー等を天然ガス用に改造すること)を推進する。
・天然ガスを使用する自動車と船舶の発展、天然ガスサービスステーションの建設を穏当に推進する。
・天然ガス価格改革を速やかに推進し、天然ガス需要家とガス源の間の直接取引を広げ、天然ガス総合利用コストを引き下げる。
・天然ガスの受入・貯蔵・輸送施設の公平な開放を実行に移す。

 【石油ガス体制改革の加速】

・《中国共産党中央と国務院の石油・天然ガス体制改革の深化に関する若干の意見》を貫徹実行し、関連政策及び措置の研究と策定を進める。
・石油ガスパイプライン網の運営の仕組みを改革し、省クラスのパイプライン網体制を合理的なものにする。
・石油ガスインフラの公平な開放を速やかに推進し、石油ガス備蓄施設の投資と運営の仕組みを完備する。
・四川、重慶、新疆、貴州、江蘇、上海、河北等で地方的な石油ガス体制改革総合実験及び専門実験を推進する。
・石油ガスパイプライン網の建設を加速する。石油ガス基幹パイプライン網、地域的な支線パイプライン網及び配ガス網の建設を加速し、LNGターミナルの部署と付帯する対外輸送パイプラインを完備する。
・中国石油天然ガス(CNPC)、中国石油化工(SINOPEC)、中国海洋石油等の企業間のパイプライン網の相互連系と相互融通を強化し、然るべき連系と融通を実現する。

 【エネルギー戦略及び計画】

・2050年に向けたエネルギー発展戦略綱要の研究と策定を進める。
・エネルギー分野の重大課題研究を深め、2020年、2035年、2050年等の段階的な目標とロードマップを明確にする。
・エネルギー統計分析と発展動向の予測を強化する。エネルギービッグデータプラットフォームの建設を推進し、情報の収集と共有の仕組みの確立、計画及び実施を模索する。
・第13次5ヵ年エネルギー計画の中間評価と調整作業を組織的に展開する。エネルギー計画の実施に対するモニタリングと評価の仕組みを確立し、計画の主要目標、重点任務、重大プロジェクトの実施状況を全面的に評価するとともに、計画の中間調整を適正に進め、関連政策及び措置を完備して、計画の有効な実施を推進する。

 (中国証券網 3月8日)