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【石炭】

中国が年内にも石炭輸入制限措置を再度始動する可能性も (18/10/09)
2018/10/9
中国【石炭】

 中国は国内石炭産業の利益を守るため、年内にも再び石炭輸入制限措置を開始する可能性がある。

 業界筋の消息によると、国家発展改革委員会は10月2日、広州で沿海6ヵ省の石炭輸入について会議を開き、今年の石炭輸入を抑制し、輸入枠を増やさないことを明確にした。今回の輸入制限措置の具体的な量は未だ明確にされていない。

 石炭産業の複数のアナリストによると、石炭輸入制限が実施される確率は高い。但し、文書は未だ通達されてない。

 「これは、国が総量を制限して市場価格を高めるという基本的な考え方を体現するものだ。下半期は石炭総量をめぐって国が制限を緩める可能性は低い」と石炭産業の研究員である張飛竜氏は指摘する。張氏の見方によると、供給側改革は国内の石炭供給を部分的に圧縮し、石炭価格を高め、石炭企業の経営状況を改善しており、「国はこうした改革のボーナスを国内に留める意向」である。

 税関総署の最新統計によると、今年8月の中国の一般炭(瀝青炭と亜瀝青炭を含む。褐炭は含まない)輸入は1,208万トン、前年同月比22.14%増、前月比では6.81%の増加になった。1〜8月の累計輸入量は8,428万トン、前年同期比18.24%増。

 現在、中国の毎月の石炭輸入量は2,700万トン前後になる。張飛竜氏によると、上掲の石炭輸入規制措置は第4四半期の国内石炭供給に一定の影響を及ぼす。

 一方、石炭先物の研究員である関大利氏によると、輸入規制の情報は石炭市場価格を支え、押し上げるが、石炭価格の上昇に影響する要素は輸入炭以外にも、川下の全体需要や国内の生産能力の変化、輸送能力等があり、そのため、今後の石炭価格の上昇幅は不透明である。

 (中国能源網 10月9日)