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【石油・天然ガス】

中国 地方製油企業36社に1億トン近くの原油輸入枠 民営企業の原油輸入が新たなピークに (18/04/25)
2018/4/25
中国【石油・天然ガス】

 商務部の先日の通達により、2018年の非国営原油輸入枠として江蘇新海が173万トン、華聯石化が128万トン、富宇化工が123万トン、海科化工が72万トンの割当を受けた。民営企業に対する2018年第1期輸入許可量は1億2,628万トンに達する。

 また、大連恒力石化は年間2,000万トンの輸入原油使用枠を承認され、中国の民営製油所の輸入原油使用枠は1.2億トン/年を超えて、過去最大になった。

 隆衆石化網のアナリストである丁旭氏によると、民営企業が輸入原油使用枠を得るためには極めて大きな努力を払う必要がある。石油製品のグレードアップ、エネルギー消費の引き下げ、LNG貯蔵施設の新規建設などであるが、最も重要なことは老朽化生産能力の淘汰である。ここ2年余りの間に民営製油所は合計8,798万トン/年の常減圧装置を淘汰した。これは地方製油所の総生産能力の4分の1に当たる。

 大連恒力石化以外にも、浙江舟山石化、盛虹石化、旭陽東奥も条件を満たしており、輸入原油枠は合計7,100万トン/年になる。聯合石化、万通石化も原油枠を申請しており、承認されると民営製油所の原油輸入枠は合計2.1億トン/年に達する。

 丁旭氏によると、2017年の中国の原油輸入量は総計4.2億トンであったが、数年後には地方製油所が処理する輸入原油は中国の輸入量の40%を超えるに違いない。

 中宇資訊のモニタリングによると、36社の地方製油所が取得した2018年第1期非国営原油輸入許可量は現時点で合計9,541万トンに達する。これは地方製油所36社が取得した輸入原油使用枠1.04億トンの91.4%に当たる。製油所の大部分で原油輸入枠と輸入原油使用枠の数量は同等である。

 中宇資訊のアナリストである許磊向氏によると、2015〜17年に輸入原油使用権を取得した地方製油所は全て原油輸入権も取得している。地方製油所の輸入原油使用権と原油輸入権は完全に連動しており、地方製油所は独自に原油を輸入出来るということになる。地方製油所の原油輸入に対する国の政策ボーナスのおかげで、地方製油所の原油処理量は拡大が続いている。同時に製油原料構造の改善が持続的に進む中で、ガソリンと軽油のコスト低下や製油の利益率の上昇も進むとともに、石油製品の品質向上も速やかに進んでいる。

 (人民網 4月25日)