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【電力】

中国が石炭と火力発電の価格連動メカニズムを2020年から廃止 (19/09/26)
2019/9/26
中国【電力】

 9月26日、国務院常務会議は、市場化取引を未だ実現していない石炭火力発電の電力を対象に、2020年1月1日から石炭と火力発電の価格連動メカニズムを廃止すると決定した。現行のベンチマーク売電価格の仕組みを「基準価格+上下変動」の市場化メカニズムに改める。15年にわたって実行されてきた石炭と火力発電の価格連動メカニズムは終わりを告げることになる。

 「今回の措置の核心は市場化だ。つまり電力体制改革をより一層強化し、市場化された電力価格形成の仕組みを速やかに確立することにある」と中国電力企業聯合会産業発展部の葉春副主任は言う。

 中国は「市場経済の石炭」と「計画経済の電気」の矛盾を解決するため、2004年末に石炭と火力発電の価格連動政策を打ち出した。これは石炭価格の変動に基づいて電力価格に応分の調整を加えるというものである。

 中国は近年、電力体制改革を加速させており、これまで「政府公定価格」を適用してきた計画電力取引を売買当事者による「協議価格」へと転換している。市場化取引による石炭火力発電の電力量は現在約50%を占めており、価格もベンチマーク売電価格を大きく下回る。そのため、石炭と火力発電の価格連動メカニズムはすでに本来の意義を失っている。

 国務院常務会議の要求に従い、新しいメカニズムでの基準価格は各地方の現行の石炭火力発電ベンチマーク売電価格に応じて確定され、変動幅は上限10%以下、下限は原則として15%以下とする。具体的な価格は発電企業、電力小売公司、電力需要家等が協議又は競争価格により確定する。

 (新華網 9月26日)